着信が無いのに振動を感じる?ファントムバイブレーションシンドロームの症状と原因

ファントムバイブレーションシンドローム(phantom vibration syndrome:別名 幻想振動症候群)とは、幻想振動症候群とも訳され、携帯電話のバイブレーター機能を日常的に使用している人の多くが、この症状を経験していると言われています。

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どの様な症状が現れるのか?

「携帯電話のバイブレーターがなっている」「振動している」と思って携帯電話やスマホの画面を見ても、着信もメールも入っていなことがあります。これがファントムバイブレーションシンドロームです。

振動などの変化を過敏にとらえてしまい、携帯電話のバイブレーターと錯覚してしまうのが主な症状です。

携帯電話の普及が始まったころから感じる人は増えてきていましたが、カナダのWeb開発者のスティーブン・ギャリティ氏が言及したことからファントムバイブレーションシンドロームという呼称の普及が進みました。

現在は心理学や脳科学と言った側面から原因の解明や、分析が進められているのですが、携帯電話の普及率が高い日本では、発症する人も多いため今後の研究が待たれており、成果が期待される分野でもあります。

主な症状

ファントムバイブレーションシンドロームの主な症状は、携帯電話の振動の錯覚であり、頻繁に錯覚を覚えるようだと症状が進行していると言えます。

自覚症状が薄いのも特徴で、知らないうちに進行することもあります。一方で、生活に深刻な影響を与えるケースは稀ともいえ、それ故に研究が進んでいない分野でもあります。

また、疾病や障害とも認められていないため、実際に生活に影響があるかどうかで対処法を考える必要があります。

頻繁なマナーモードの振動の錯覚が不安に発展し、日常生活に支障をきたす程になっていった場合、カウンセリングなどの治療を始めた方が良い可能性もあります。

携帯電話の連絡の重要さは個人によっても違うため、普通だと思い込みがちですが、気のせい以上の問題に発展した場合は注意が必要なのです。集中力の低下や、錯覚の進行の可能性を含めて、慎重に検討し対処することが重要と言えます。

全く不安にならず、頻度もすくないならそれほど気に病むことではないとも言えます。

原因は?

ファントムバイブレーションシンドロームの原因としては、携帯をいつも同じポケットに入れることや、マナーモードにしたままにしておくことです。

さらに、振動と携帯やスマホの画面を開く一連の動作が脳に記憶され、ふとしたきっかけで錯覚に発展してしまうことも原因の一つと言われています。

何がきっかけになるかの原因はつかめておらず、条件反射的に発生してしまうことが多い事や、長年携帯電話を愛用している人に症状が出やすい事だけは確かと言われています。長い間の学習や癖が、過敏な反応として現れているのです。

近年は携帯電話やスマホを持つのは当たり前となっており、データ通信用と通話端末を分ける人も多くいます。常に身に着けていないと不安になると言う若者も多いのが現状なため、発症者はこれからも増える可能性があります。

また、類似するものに着信音の幻聴が聞こえるものなどもあり、こちらも日常生活に影響を与えるようであれば注意が必要と言えます。

関連記事:統合失調症の症状と原因・治療方法について

主な治療方法について

ファントムバイブレーションシンドロームの治療方法として知られているのは、いつもとは違うポケットにスマホや携帯を入れるなど、身に着けている場所を変える事や持ち方を変える事が有効とされています。

携帯が入っているポケットが常に一緒の場合は、どうしてもその場所に神経が生きやすく、反射的な行動をとってしまいます。そこで、普段は無い場所に携帯電話を入れたり、場所を毎日替えるなど工夫をすることで症状が軽くなったと言う話もあります。

潜在意識だけでなく、「このポケットには携帯は入っていない」と言う意識が重要なのです。

対策も慣れの問題があるため、あまり依存度が強い場合は、携帯は鞄の中に入れて定期的にチェックする方法に変える、バイブレーションではなく着信音にかえ、電車などでは携帯の電源を切ってしまう等と言う荒療治も可能です。

そこまでする価値があるかはやはり人によって分かれてしまいますが、依存度が高く、携帯自体がないと不安になるような場合は対策も重要と言えます。

予防と対策について

予防と対策は治療法と共通するものが多く、まずは携帯電話との距離や重要度を見直す事にあります。

ファントムバイブレーションシンドロームの発症は、過敏な反応だけでなく、着信になるべく早く返信をしなければならない等の強迫観念が原因になっている可能性もあります。

たしかに、早く返信をすることは重要であり、恋愛やビジネスではスピードが重視される側面もあります。しかし、一方で人には個人によって様々な都合があります。必ずリアルタイムで返信することが物理的に不可能な時もあるでしょう。

熟睡しているときや、電波の届かない場所に入る時は返信は不可能なのです。そういった面では、携帯電話を使う人間は常に心の余裕などを試されているとも言えます。通常、すべての連絡が緊急を要するものと言う事は無いのです。

業務上、緊急連絡用の携帯を持っている場合でも、それが原因で心を病んだり、体を壊しては元も子もなくなります。

物理的にも、心理的にも、携帯端末と適切な距離を取ることが予防法であり、対策にもなるのです。

併せて読みたい記事:抑うつ状態やパニック障害を引き起こすスマホ症候群とは?

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