うつ病の治療には、自分で行なえるものと専門医のアドバイスのもとに行なうものなど、さまざまな種類があります。
しっかりと休養をとる
自分で行なうことのできるうつ病治療としては、休養をとることです。うつ病を引き起こす原因の一つでもあるストレスをできるだけ軽減させることが目的です。
学校や職場などの人間関係の難しさなどから強い精神的ストレスを感じていることがうつ病を引き起こしている場合には、休みをとることを優先しましょう。
ストレスを継続的に受け続けることで症状が悪化することがありますし、脳が正常な機能を回復するためには、何もしないという状態を用意することがどうしても必要になります。
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薬物療法
うつ病の専門的な治療としては、薬物療法があります。処方される薬剤の種類にはいくつかあり、それぞれの種類によって期待される効果も異なります。
一般的に処方される薬剤に「抗うつ薬」があり、これによってノルアドレナリンやセロトニンなどの脳機能を維持・活性化させるために必要なホルモンの活動をサポートします。
また、うつ病による強い不安などの症状が見られる場合には、「抗不安薬」が処方されます。抗不安薬によって焦燥感などが抑えられ、うつ病による不眠症などを改善する効果もあります。
不眠症の改善のためには、睡眠薬が処方されることもあります。これらの薬物療法においては、症状や処方量によって副作用がある場合もありますので、必ず医師の指導に従うようにしてください。
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カウンセリング
また、心療内科やメンタルクリニックにおいて、専門医からカウンセリングを受けることも、うつ病の治療としては効果があります。
カウンセリングにおいては、これまでの自分の思考パターンや行動パターンを客観化し、うつ病を引き起こしやすい性向を見つけて自覚することで、メンタルなアプローチで症状の改善を目指す治療方法です。
効果が見られるまでにはある程度のカウンセリングが必要ですので、根気よく治療に向き合う姿勢が大切です。
カウンセリング治療の新しい形としては、絵を描いたり、粘土を使って作品を作ったり、歌をうたったりするなど、専門性の高い芸術療法や音楽療法が行なわれる機会も増えています。
創造的な活動を行ないながら、非日常的な環境で自分を解放してあげることで、精神的なストレスを軽減させることを目的としています。
他にも、脳の特定の部位に対して弱い電流を流すことによって、物理的に脳の機能を回復させる治療法も開発されています。