局所的な症状は全身的症状へ進行する

過労ではないのに疲れてしまう原因とは?のページで説明したように、長時間にわたってうつむく姿勢をとり続ける仕事や作業では、首や肩、目、頭といった局所に、凝りや痛みといった不快感を蓄積していきます。以下に長時間のうつむき姿勢を行なう仕事や作業の一部を紹介してみます。

  • デスクワーク中心の仕事
  • パソコンを扱う仕事
  • 機械的な事務作業
  • 細かい数字を扱う仕事
  • 設計をする仕事
  • 原稿の編集や執筆を行なう仕事
  • 映像編集の仕事

やはり、事務的な職業に多く見られる作業が多いように思えます。パソコン作業だけでなく、執筆や編集作業等、机に向かって長時間行なう作業はどうしてもうつむき加減となってしまうのは致し方ないところです。

しかし、冒頭でも書いたように、うつむき姿勢を続ける事で、首や肩等に大きなストレスがかかり、それらの症状はやがて、全身のだるさや体調不良といった症状へと進行してしまうのです。

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免疫力の低下から様々な症状を招いてしまう

この症状がさらに進行してくると、体の免疫機能の低下も招きます。免疫の低下から風邪を引きやすくなり、ちょっとした気温の変化で体がだるくなったり、微熱が出たりします。体の体温調節機能も低下し、なんだか熱っぽいという症状も出てきてしまいます。しかも、このような状態が何日も続くこともあるのです。

熱っぽい症状とは反対に、冷え性に悩まされる人もいます。原因としては、夏場のデスクワークは、一日中冷房で体が冷やされています。その影響から、冷え性の症状が悪化してしまい、夏にも関わらず、ひざに毛布をかけたり、服の上からもう一枚重ね着するといった状態になってしまうのです。

全身に影響を及ぼしてしまう症状の中に、ぜんそくや蕁麻疹といったアレルギー性の症状も現れてくる人もいます。アトピー性皮膚炎や花粉症等がその例です。また、元々そのような症状を持っていた人が、デスクワークによる疲労やストレスで、さらに悪化してしまうこともあります。

症状はあげていけばきりが無く、他にも吐き気やめまい、耳鳴り、湿疹や、お腹の調子が悪くなってしまう等様々です。精神的にも不安定となってしまい、イライラしたり、他人に対して攻撃的になってしまうこともあるのです。

うつむき症候群は悪循環に陥りやすい

このような症状が出てしまえば、当然仕事に集中できるはずもありません。生産性は落ち、仕事がはかどらずに、作業は溜まっていく一方。それに比例して、さらに疲労感は募っていくのです。たかが肩こりと甘く見ていると、まさに悪循環とも言える、このような状態となってしまうのです。

さらに、うつむき症候群は、睡眠の質も悪くしてしまいます。首や肩に慢性的な疲れが溜まってしまうと、夜、布団の中でもその凝りや痛みが気になってしまい、なかなか寝付けなくなってしまいます。

そして、寝不足のまま次の日の仕事を行なうわけですから、疲労感を次の日に持ち越してしまいます。この悪循環にはまってしまうと、さらに「うつむき症候群」を進行させる原因となってしまうのです。

このうつむき症候群は、仕事が休みの土日や祝日には収まり、仕事が始まると、再び症状が現れてくるという傾向があります。これは、仕事をしていない休日には、うつむき姿勢を長時間とるような事が少なく、首・肩・目・頭に不快感を溜め込むことが少なくなるために、症状が和らぐのです。

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