現代社会は、一方では「ストレス社会」とも言われていて、その言葉を反映するように、年間3万人にも上る自殺者や、うつ病に代表される精神疾患に悩まされる若者が年々増加傾向にあります。そして、過労死や過労自殺といった、働きすぎによる精神的なストレスが、このような悲しい結果を招いてしまうのです。
最近の若者は疲れやすい?
「昔に比べて、最近の若い人は疲れやすくなった」と聞いた事はありませんか?年配の上司やすでに隠居しているおじいさん等、昔の日本をよく知っている人たちから耳にすることが多いフレーズではないかと思います。
では、何故昔に比べて現在の若い人たちは疲れやすくなってしまったのでしょうか。それはほかならぬ、個人一人にのしかかるストレスの増大が原因の一つに挙げられます。(まだ若い人ほど疲れやすい理由のページでも、若い人の方が疲れやすい環境に置かれているということを紹介しています。)
今は情報に溢れていて、ボーッとしていればすぐにその情報に取り残されてしまいます。ライバル企業に勝つために長時間の残業を強いらて、体調を壊す人もいます。グローバル化の波もすさまじいものがあり、終身雇用も崩れて身分も不安定になっています。
それでも時間の流れは待ってはくれませんから、身を粉にして働きます。そして、知らず知らずのうちにストレスを溜め込み、何かの弾みでそれが弾けてしまうのです。
過度なストレスが「疲れやすさ」を招く
この様に、昔に比べて現代では、個々人にのしかかるストレスが何倍にも増大しており、その結果、疲れやすい体質を作り上げてしまいました。そして、そのストレスを発散することもなく、ひたすら働き続けるわけですから、体のどこかに歪が出てこないわけがありません。
このストレスを無理やり押さえつけ、そのまま生活を続けていれば原因不明の疲労感で起き上がることができないで説明したような状態に突然陥ってしまいます。単に体の疲労であれば、横になって静かにしていれば回復していきますが、精神的な疲れというのは、すぐには回復しないのです。
ストレスを軽減するために重要なこと
仕事を行なう上で、「ストレス」は常に付き纏ってくるものとなってしまいました。中にはまったくストレスを感じずに働けるという人もいますが、皆が皆、そのような働き方が出来るとは限りません。そこで重要になってくるのが、ストレスを軽減するための考え方です。考え方を少し変えるだけで、ストレスを軽減することが可能となります。
- 自分を好きになる。
- 反省よりも「よくやった」と自分を誉める
- うまく解決できないときはとりあえず宿題にする。(時が解決してくれる)
- 全力を出しすぎない。
- 何事においても余力を残した働き方を心がける。
- くよくよ悩まない。悩みの大半は思い過ごし。
- 時には弱音を吐いてもいい。
これだけ見ると、「何を軟弱な考えを」と思う方もいるかもしれませんが、ストレスを軽減するために、簡単に言えば「ストレスフルに毎日を過ごしている日常に、少し心の余裕を持たせる」ということなのです。
この「少しの余裕」が心に大きな余裕を生みます。そして、適度なストレス・・すなわち「いいストレス」は人生をより良いものにしてくれます。まったくストレスが無ければ、おそらく人間は堕落した生活を送ってしまうでしょう。
「適度な強制」は仕事の効率や作業スピードを早めることはよく知られていることです。それと同様に、人生の中で身に受けるストレスを軽減させ、仕事も私生活も充実した人生を送るための「コツ」なのかもしれません。