京大グループがストレス性発熱の仕組みを解明!智恵熱の原因か?

 長期間のストレスを受けると体温の高い状態が続く神経メカニズムの一端を、京都大生命科学系キャリアパス形成ユニットの中村和弘准教授や片岡直也研究員のグループがラットで解明した。治療薬の開発などにつながる成果で、米科学誌「セル・メタボリズム」で27日発表する。
ヒトなどの哺乳類がストレスを受けると一時的に体温が1~2度ほど上がるが、長期間にわたるストレスは疲労感を伴う心因性発熱を引き起こすことがある。解熱剤が効かず治療が難しく、発症に関わる仕組みはよく分かっていなかった。
グループは、ストレスで心因性発熱になったラットで実験した。脳内にある延髄と視床下部のそれぞれの特定の部分にある神経細胞の働きを抑えると、熱を生み出す「褐色脂肪組織」の温度が上がらず、体温上昇も起こらなかった。
これらの結果から、ストレスの信号は視床下部から延髄へと神経伝達され、交感神経を経て褐色脂肪細胞で熱の生産を促し、体温を上昇させていることが分かった。
中村准教授は「視床下部の神経を抑える薬剤は心因性発熱の治療薬として期待できる」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140627-00000011-kyt-l26

俗に言う「智恵熱」の原因が京大グループによって解明され、近く発表される見通しとなったようです。

ストレスは人体に様々な影響を与えますが、ストレスによって体温が上昇するという「心因性発熱」も引き起こします。

この心因性の発熱は解熱剤等が効かず、自分でもなぜ熱が出るのか分からないという場合が多いのが特徴です。この状態のまま無理をして働き続けた結果、慢性疲労の原因となってしまう可能性も0ではありません。

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智恵熱の正体は心因性発熱?

「仕事であれこれと考えすぎた結果、なんだか体が熱っぽくなってしまった・・・。あぁ、これは智恵熱だな」・・・。こんな経験、社会人であれば誰もが一度は経験するのではないでしょうか?社会人だけでなく、学生であっても受験勉強やテスト勉強といった、心身にストレスのかかる場面でも経験することがあります。

先にも紹介したように、この智恵熱の正体はストレスによるものだと解明されたわけですが、確かに思い起こしてみれば、仕事であれ学業であれ、考えに考え抜いてその場を切り抜けようとする度に、なんだか熱っぽくて体が重たいような気だるさに襲われていたように思います。

これは誰にでもある経験だと思いますが、それらの体の異常がストレスによるものであるということは、言われてみて始めて気付くという方も少なく無いはずです。

特に社会人となってからは、日々の業務が忙しくて満足に休むこともできません。そして、「智恵熱」による発熱がストレスによるものであったとしても、「ただ単に疲れているだけだ」と自分の体を偽り、体の悲鳴に耳を傾けようとはしません。

しかし、長期間受け続けたストレスが原因で起こる発熱は、心因性発熱と呼ばれており、解熱剤も効かず治療も難しいといわれています。病院にいっても風邪でもなく原因も良く分からないという場合、この心因性発熱を疑い、日々のストレスによってどれだけ体と心がダメージを受けているのかを認識しなければなりません。

「考えすぎて熱が出た」と簡単に済ますのではなく、その実は体内ではストレスによって蓄積した心因性の疲労発熱であると考えて、休息に務めることが重要です。

智恵熱の本当の意味は幼児期の発熱

ちなみに、俗に言う「智恵熱」は、本来の意味は人間の子どもが生後半年から1年を過ぎたあたりで発症する発熱のことを指し、大人が一般的に用いる智恵熱とは意味が違います。

しかし、智恵熱は転じて「頭の使いすぎによって熱が出る」という意味でも使われており、前述した様な「幼児期の発熱」として扱われることの方が少ないようです。

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