女性特有の症状に、冷え性があります。もちろん男性でも冷え性の人はいますが、特に女性に多い症状でもあります。この冷え性も、やはり強い疲労感を伴います。冷え性は特に、都会の職場環境の整った職場で働く女性に良く見られます。では、なぜ環境の整った職場で冷え性が増えるのでしょうか?
冷え性の原因と症状
職場は働きやすい環境を作るために、エアコンは当然導入されており、夏は涼しくて冬は暖かいという、快適な環境となっています。夏の炎天下の中、営業周りから帰ってきたオフィスの中の涼しさといえば、汗が冷えて身震いが起こるほど、良く冷えていますよね。
でも、快適な環境はオフィスの中だけです。当然ですが、外に出れば夏は暑くて冬は寒い。この寒暖差が激しい職場の中と外を、一日のうちに何度も出入りしているうちに、ホルモンバランスや自律神経の働きに狂いが生じてきます。これが冷え性の原因となってしまいます。あまりにも職場環境が良すぎると、こういった弊害も招いてしまいます。
さらに冷え性を進行させる要因として、仕事や職場での人間関係のストレスが上げられます。このストレスが加わると、ホルモンバランスはますます崩れ、自律神経の働きが悪くなり、体に本来備わっている体温調節機能の乱れを招きます。
体温の調節機能は、慢性的な運動不足も影響します。普段からデスクワークが多い職場となれば、冷え性はさらに悪化してしまいます。運動不足によって、体内の血流の流れが悪くなり、ところどころでうっ血を起こし、手足の先に温かい血液が十分に行き渡らなくなって冷えてきます。
疲れた女性症候群の原因は貧血のページでも書いた通り、貧血が原因で冷え性の症状が悪化することもあります。冷え性の症状としては、手足やお腹が冷え、体のだるさや疲れやすさが現れます。手足のふしぶしが痛んだり、肌荒れも起こります。肩こり・頭痛・月経不順と、症状は様々です。
冷え性に効果的な対策
冷え性を改善する方法は色々とありますが、中でも代表的なものを紹介してみます。
体温の調整
対策として一番効果的なのは、体を冷やさないということです。夏場であっても、冷房の効いた部屋ではひざ掛けを使って腰や足元を温めるとか、長袖を一枚着用する等で、体温の低下を防ぎます。冬場も薄着をしないようにして、分厚めの靴下を履き、温かい下着を着用し、体の保温に気を配ります。
後は、体を締め付けるような服装はなるべくやめておきましょう。体を締め付けてしまうと、血流が悪くなってしまい、結果、温かい血液が手足の先に流れなくなってしまいます。これでは冷え性を悪化させてしまい、せっかくの厚着が逆効果となってしまうためです。ゆったりとしたものを着用して、血流にも気を配った服装を心がけましょう。
冷たい飲み物を控える
冷たい飲み物にも気をつけます。夏場だからといって冷たいものばかりを飲むのではなく、温かいお茶やホットコーヒー、ココア等を飲みましょう。喉が渇いたからといって、ビールや炭酸飲料ばかりを飲んでいると、お腹を壊してしまったり、冬場の冬太りの原因になるとも言われていますので、なるべくなら控えます。
体を温める食物を摂る
体を温める効能があるものを食べるのも効果的です。最近ではショウガが体を温めるのでいいということで、様々なショウガ関連の食品が売られていますが、他にもネギやニンニク、ターメリック等の香辛料にも、体温を上昇させる効果があります。健康にも良いとされている、カプサイシンを含む調味料もいいと思います。
他には、血行やホルモンバランスを整える、ビタミンEを含む豆類や緑黄色野菜も効果的。夏には夏野菜を、冬には冬野菜を食べよう!というのを聞いたことがあると思います。これは、それぞれの季節に合った野菜を食べることで、体温の調整等を行ってくれることから、健康管理の面で見ても推奨されているのです。