人は仕事をすれば、必ず疲れます。それなのに、「若いからまだまだ頑張れる」とか、「やりがいのある仕事だから疲れは感じていない」と思っている人がいます。この「若いから」に実は落とし穴があるんです。実は、体は凄く疲れているのに、「まだ若いから疲れない」のは思い違いである場合が多いのです。
そして、現在の社会では、年配者よりも「若い人(特に女性)」の方が疲れる環境に置かれている場合が多くなっています。その理由を以下にまとめて見ます。
- 上司の都合で何かと振り回される
- 都合よく使い走りにされることが多い
- 反復的で単純な作業が多い
- 厳しいノルマがあり、プレッシャーもかかっている
- 新しい仕事を勝手に始めることが出来ない(決裁権が無い)
他にも色々な理由がありますが、代表的なものをいくつか挙げてみました。「あっ・・」と思い当たる項目があった方もいるのではないでしょうか?
上司の都合で何かと振り回される
若い人、特に新人の場合だと、基本的には上司の命令は絶対です。何か頼まれごとをされれば、断る術がありません。そして、朝に仕事を頼まれて「これは急ぎではないから」といわれていたのに、午後になると「まだ終わっていないのか?」と怒られる。急いでいないと言ってたのに・・と、心の中で叫びたくなることでしょう。
上司が決定した方向性が、その後いきなり覆ったり、方向転換したりもします。また、上司が冗談のつもりで言ったことも、若手社員が深刻に受け止めてしまい、本人にとっては「冗談では済まされない」ような事もあります。
こういった事柄は、職場ではよくあることなのですが、その度に若手社員は振り回されることになり、どんどんと疲れが蓄積されていくわけです。
都合よく使い走りにされることが多い
コピーをとってきてと頼まれたり、お茶を入れてと頼まれたり、買物や郵便、取引先への届け物等、上司からあれやこれやと頼まれることも少なくありません。これもまた、疲れる原因となります。自分がやらなければいけない仕事があるのに、雑用が増えてしまうわけです。結果、自分の作業も滞ってしまい、また疲れてしまう悪循環となってしまいます。
反復的で単純な作業が多い
若手社員はまだ入社したての頃は、与えられる仕事といえば簡単なものが多く、その割りに作業量は多いような、反復的な仕事が多くなります。パソコンで延々と数字を入力する業務や、顧客への電話挨拶や新規顧客の開拓のためのテレアポ、お客様の会社へ挨拶周りに訪問に行ったりと、単純な仕事が続きます。
だからといって手を抜くこともできず、根気の要る仕事となります。小さなミスでも上司に怒られたり、ノルマもあってプレッシャーも当然ある。これもまた、非常に疲れてしまう一因となってしまいます。
新しい仕事を勝手に始めることが出来ない(決裁権が無い)
若手社員のうちは、基本的に会社で決められた方向性で動き、仕事はトップダウンで回ってきます。中には、仕事をしていてつまらないとか、めんどくさいといった仕事もあると思います。そして、自分で考えたいいアイディアを元に仕事をしたい!と思っても、決裁権(決定する権利)がありません。
これを企画として通すことになったとしても、地道な下調べやデータの調査、分厚い資料の作成に会議でのプレゼンテーション・・といった事を行い、一苦労です。
そして、やっと企画が通ったと思えば、その時には自分の気力も尽きてしまっていた・・・なんて事が実際にあるので、さらに疲れてしまいます。
これらの理由により、上司よりも若手社員や部下の方が疲れを溜め込んでしまっていることが多く、また、疲れが溜まりやすい環境にあるといえます。