ストレスが溜まってくると、イライラしたり不眠に陥ったり、過食や拒食といった精神的な影響が出てきます。ストレスを溜め込むことは、私達の体に様々な「マイナス」の効果を与えてしまいます。
特に、お盆休みが終わって日常へと戻っていくこの時期は、休み前よりも大きくストレスを受ける時期でもありますので、特にストレスに関して注意しなければなりません。
そこで、今回は日々の生活の中で行える簡単なストレス解消法をご紹介します。
私達が受ける3つのストレス
ストレスの解消法を説明する前に、まずはストレスにはどのような種類があるのかを説明します。私達人間には、大きく分けて以下の3つのストレスが存在していると言われています。
- 身体的なストレス
- 快楽が得られなくなるストレス
- 自分のしていることが認められないというストレス
「ストレス」というくくりでは同じですが、それぞれで受ける場面やその原因が違っているというのが文面からもわかると思います。
普段私達が受けているストレスとして一般的なのが、「身体的なストレス」でしょう。ストレスと言えば、普通はこのタイプを指す場合が多いと思います。
快楽が得られないストレスは、「自分がやりたいことができない」事に対して受けるストレスの事で、例えば趣味に打ち込みたいのに時間が無い、ギャンブルしたいのにお金が無い・・・といった、「ストレスの解消になる行い」が何らかの制約によって行えない場合に受けるストレスです。
3つ目のストレスは、社会的に自分が認められない場合に受けるストレスです。上司や先輩に「何故認めてもらえないのか」という気持ちが、そのままストレスになってしまう可能性があるわけです。
日々の生活の中でストレスを解消する
ストレスの種類を見ていると、そのどれもが日々、仕事をしていく上で受ける事が多いストレスであると気付きます。仕事に時間を取られ、趣味にも打ち込めず、また、上司や先輩に仕事ぶりをなかなか認めてもらえないといった愚痴も、ついつい口から出てしまう・・・。毎日の残業で、身体的にもどんどんと疲弊してしまう毎日をずっと続けていれば、必ずどこかで綻びが出てしまいます。
しっかりと寝る
睡眠をしっかり取る・・・これは当たり前のことではありますが、睡眠を疎かにしている方は非常に多いというのが実情です。日々の残業やストレスによって、毎日の睡眠時間に狂いが生じたり、不眠症に陥ってしまったりと、ストレスによって睡眠障害が起こっていると感じる方も、とにかくしっかりと「寝る」ことを意識してもらいたいのです。
睡眠を取ることで、大脳皮質全体を休めことができます。これは、言い換えれば睡眠は「大脳皮質全体を休める癒し」ということであり、この癒しがストレスの軽減に大きく関わっているといわれているのです。
休日等に昼過ぎまで寝てしまい、時間を無駄にしてしまった・・・とは思わず、睡眠を求めている脳がしっかりと眠っていたんだと考え、脳を休めることにも意識を向けてみてください。
尚、アクティ・ブレストと呼ばれる休日の過ごし方も、ストレスの解消法として効果的と言われています。たっぷりと睡眠を取ることは必要ですが、だからといって「寝溜め」は余計な疲れを招く恐れにもなってしまいます。「土日祝日の「寝溜め」は逆に疲れる要因になる」の記事を参考に、あなたにとってベストな睡眠時間を見つけてみましょう。
また、最近は寝スマホによって睡眠の質を落としている人が多いようです。こちらも要注意!
腹式呼吸を行う
ストレスの解消法として、腹式呼吸も効果的と言われています。座禅を組み、腹式呼吸によって深く、ゆっくりと呼吸を行うことで、セロトニンが体内から分泌されます。この成分が分泌されることで、イライラや不安感といった気持ちを抑えてくれる働きがあります。
このセロトニンによって神経が活性化すると、その際に脳には10~13ヘルツの速いα波が現れます。このα波が気持ちをスッキリとさせ、心の中に安心感や安らぎを与えてくれるのです。
セロトニンは運動によっても分泌されますので、適度な運動がストレスの発散にも良いとされる理由はここにもあると言えます。
感動する映画を観る
ただ単に映画を見れば良いというわけではなく、「感動する」映画を観ることに、ストレス解消の秘密が隠されています。
涙を流すことで、交感神経が緊張から開放されます。この際に流れる涙には、心身に癒しの効果をもたらすと言われており、辛くて流す涙に比べて、感動して流す涙には非常に大きな癒し効果があると言われているのです。
日々の生活の中で、涙が出るような大きな感動に出会うことは中々難しいと思いますが、映画であれば感動の涙を流すことも簡単(?)ではありますよね。
もちろん、感動するような映画を観ても何も感じない・・・という方にはオススメできる方法ではありませんが、それでも手軽にストレスを発散できる方法であることは間違いありません。
今回は有田秀穂さんの著書、「脳からストレスを消す技術」の中から抜粋して紹介させていただきました。機会があれば、この著書の中で紹介されている、他のストレス解消法もご紹介したいと思います。