言語の理解や発語は正常であるが、言葉による表現が出来ずに沈黙を続けてしまうような状態を「緘黙症(かんもくしょう)」と呼びます。
この状態が生活の様々な場面で現れてしまうのが「全緘黙(ぜんかんもく)」で、部分的な生活場面で見られるものが「選択性緘黙(せんたくせいかんもく)」といいます。一般的によく見られるのが、後者の選択性緘黙です。
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緘黙症の発症
発症は幼稚園から小学校低学年頃までが多いとされており、保育園への入園や小学校への入学がきっかけで発症することが多いとされています。
全緘黙と選択性緘黙ではそれぞれで症状が異なり、例えば選択性緘黙では、幼稚園や学校では話さないのに、過程では逆におしゃべりになるということが多く、家族が病態に気付かない場合が多いようです。
緘黙症の症状は、成長に従って改善する事が多いのですが、中には青年期まで症状が続き、対人関係に支障をきたす場合もあります。
どちらにしても早期発見が大切なので、人との接触場面での緊張感を減らすような工夫をしながら、気長に治療することが大切です。
選択性緘黙では、幼稚園や学校では話さないのに、家庭ではむしろおしゃべりなことが多く、気づかれないまま経過することがあります。成長とともに改善することもありますが、なかには青年期までもちこし、対人関係に支障を残すこともあります。