小児自閉症は3歳時までに発病するといわれています。小児自閉症の症状として特に目立つものとしては、人への関心が薄かったり、あるいはまったく無かったりします。また、視線が合わず、抱っこされても体をあずけてこないといったものです。コミュニケーションの障害も見られます。
他にも、言葉の獲得が遅れたり、独特の言葉の使い方(間違った使い方)をしたり、相手の言葉をおうむ返しにしたりといった特徴があります。また、ものにこだわったりします。同じような手順で進まないとパニックを起こしたり、特定の動きや音に執着したりといったことです。
小児自閉症の原因
病気の原因はよくわかっていません。かつては親の育てかたが問題にされたことがありましたが、現在は脳内の神経伝達物質レベルの異常ではないかと考えられています。
小児自閉症の治療
治療は療育指導が中心です。行動療法のオペラント条件付けや、認知機能訓練などを用います。統合的な治療プログラムであるTEACCHと呼ばれる方法も用いられます。
認知機能訓練
構成力や注意力、思考力向上、精神賦活のためにパズルや計算、書字など認知機能訓練のこと。また、高次脳機能障害に対するアプローチも行います。
TEACCH
TEACCHとは、1960年代よりアメリカ・ノースカロライナ州で発展してきた自閉症の人たちのための生活支援制度で、 自閉症の人たちに彼らを取り巻く環境の意味を伝え、意味のあるコミュニケーションをしながら、彼らとの共存世界を目指そうとするプログラムです。 それは自閉症の特性理解に大きな礎を置くもので、今や世界中に知られ、また実際に応用されるところとなっています。
引用元:http://www.teacchken.com/teacchnituite/teacchnituite.html
他にも、薬物療法が適応されることもありますが、これは癲癇(てんかん)を合併しているときや、パニック障害、多動や攻撃行動などがみられるときなどです。
尚、自閉症は小児に限ったことではありません。子どもや青年、大人にも見られる症状なのです。