記憶障害では、いわゆる「物忘れ」が主な症状となります。
まず、記銘力(短期記憶)が障害されます。そのために、何らかの行動を行っている最中に他の行動を行うと、それまで行っていた前の行動を忘れるといった事態が発生します。
例えば、パソコンで資料を作成する作業をしていたのに、途中でかかってきた電話の相手に頼まれた依頼に気を取られて、元々の作業を忘れてしまったという場合です。
料理中、電話がかかってきたので電話に出たら、ガスを付けていたことを忘れるといった事態にもなってしまいます。
忘れ方の特徴として、まわりに指摘されても思い出せないという場合もあります。これは、体験そのものがそっくりと抜け落ち、忘れてしまっているということが挙げられます。
他にも、記憶障害の一型として健忘があります。これはある期間内のことや、ある種の事柄を思い出せない状態のことを指します。