うつ病と診断されたら、とにかく症状の軽い段階できちんと対策をとることが大切です。まずは、何よりも休養をとることを心がけてください。
十分な休息で脳の疲労を取る
うつ病は脳の活動に必要なエネルギーが足りなくなることにより、機能が低下してしまうことで引き起こされます。人間の身体は、十分な休息を取ることによって、ダメージを受けた部分を回復させようとする働きがあります。
そのため、ストレスなどの原因となっている環境から一時的にでも離れること、つまり職場や学校を休むことが必要です。そうすることで、脳が自分の力で回復することを促進し、早い段階でうつ病の症状を改善することができます。
もし自宅での静養をすることに罪悪感を覚えてしまうような場合は、心療内科やクリニックに入院するのもいいでしょう。
専門機関で治療を受ける
うつ病の対策の一つとして、専門的な治療を受けることもできます。脳の栄養不足による機能低下の状態を専門の薬物を服用することで改善する試みで、抗うつ薬・抗不安薬などと呼ばれる薬剤の処方をしてもらいます。
症状の程度や内容によって処方される薬剤は異なりますので、医師のしっかりした診断を受けることが大切です。
また、性格的な特性が大きく影響しているうつ病の場合は、カウンセリングなどの精神療法を受けることが必要です。基本的なものごとの捉え方を改善・調整していくことで病状の改善を図るとともに、再びうつ病を発症しにくくするという目的もあります。
ものの考え方や行動の仕方などが変わることで、さまざまな出来事に対するメンタルな耐性を高めることができます。
では、うつ病にならないために日頃から実践できる予防方法にはどの様なものがあるのでしょうか?代表的なものとしては、以下の3つの方法が考えられます。
太陽の光を浴びる
まずは、太陽の光を浴びるように心がけることです。北欧やロシアなどのヨーロッパではうつ病の患者が相対的に多いことが知られていますが、日照時間の少ない冬の間に発症する人が多くなっています。
冬季うつ(季節性情動障害)と呼ばれる症状で、太陽の光を浴びる時間が少なくなることとうつ病を発症することの関連性が指摘されています。
バランスの良い食事
次に、バランスの良い食生活を心がけることです。うつ病は脳のエネルギー不足が原因で引き起こされますが、それにはセロトニンというホルモンが関わっており、このホルモンの値が低下すると、脳の機能も低下することが分かっています。
セロトニンを増やすためには、さまざまな食材を適切に摂取することが一番の近道とされています。
物事をポジティブに考える
また、日頃からものごとを悲観的にとらえすぎないといったことや、完璧主義にならないように気をつける、など、自分の思考パターンを客観的に反省してみることも大切です。