人付き合いがうまくいかない人の中には、自分のことばかりを考えてしまう「ナルシスト」タイプが多いと聞きます。程度の差はありますが、自分へのこだわりが強く、他人を大事にするのが苦手なため、人付き合いも悪くなりがちです。
プライドが邪魔をする?
人付き合いが悪くなれば、当然一人で過ごす時間というものが多くなってしまいます。中には「一人で居るほうが楽で良い」と言う人もいますが、人は一人では生きてはいけません。人との交流が無ければ、「寂しい」と感じるのは当然のことです。
しかし、ナルシストタイプの人は、「寂しい」気持ちや「誰かと仲良くなりたい」という気持ちを素直に表現することができません。自分からは言わないが、他人から「友達になろう」と言ってくるのを待っているわけです。
なぜ言わないのか?理由は簡単です。自分のプライドが許さないからです。自分から言い出すのは、相手に頼み事をする様でなんだか癪(しゃく)に思えてしまう。しかし、その様なプライドが邪魔をして、人との関わりを持てないというジレンマに苦しんでいるといいます。
生まれ持っての性格は、簡単に変えることはできません。このタイプの人に、いきなりオープンになれといっても、それは不可能な話なのです。
自分の役割をしっかりと果たす
この様な場合、性格を変えるのではなく、毎日の積み重ねを意識する方向で、人間関係の好転を試みてみましょう。職場における集団生活の中でも、自分に与えられた役割や仕事をしっかり確実にこなすことが大切です。
人との関わりをどうするかに気を取られてしまうと、日々の業務や与えられた仕事が疎かになってしまいます。しかし、まずは目の前の自分の役割をしっかりと果たすことに集中すれば、それを見ている周りの評価も変わってきます。
人間関係の構築が下手であっても、約束や義務、仕事の納期をしっかりと、確実に守るということを続けていれば、「口下手だけど信頼のおける人だ」と、周りが評価してくれます。一生懸命に仕事に打ち込んでいれば、信頼は後からついてくるものなのです。
巧みな話術でもって交渉術にも長ける様な人であっても、やるべきことをしっかりとこなしていないならば、いつかは信頼を失うことになってしまいます。
良好な人間関係の構築で大切なことは、口下手であっても与えられた役割(仕事)を責任をもってしっかりと果たすことで得られる「基本的な信頼」を得ることなのです。