良い睡眠は、疲れないための行き方の基本です。しっかりと睡眠をとる事が出来れば、疲労も取れやすく、頭もスッキリして仕事もはかどります。
睡眠の効果
- 疲労が回復して元気になる。
- 頭の中の情報が整理されて記憶力が良くなる。(※記憶は睡眠中に整理される。それが夢だという説もあります)
- 免疫力がアップして病気にかかり難くなる。
- 気持ちが和らぎ、ストレスが解消される。
- 新陳代謝が良くなる。
睡眠は人間の三大欲求の一つであり、その睡眠が質の悪いものになってしまえば、大げさに言えば人生そのものに影響が出てしまいます。睡眠が浅ければ、疲労の回復が遅くなりますし、頭の中の情報が整理されず、記憶力の低下を招いてしまいます。
睡眠不足になれば、免疫力が落ちるので、肌の状態が悪くなり、病気にもかかりやすくなってしまいます。新陳代謝も落ちますので、太りやすい体質になったり、平熱が下がってしまったりします。
毎日忙しく、あちこち走り回っている人でも、病気もせずに、元気いっぱいの人は、「質のいい、良い睡眠」が毎日取れているからかもしれません。
人間は一生のうちの3分の1は寝て過ごしているわけなので、その長い時間を過ごす「睡眠」を疎かにしていては、「疲れない生き方」を送る事が難しくなってしまいます。
深い眠りと浅い眠り
人は寝ているときに、「深い眠り」と「浅い眠り」を繰り返しています。夜中にトイレに起きたり、ちょっとした物音で目が覚めるときは、浅い眠りに入っているときです。眠りが浅いと、膀胱に尿が溜まっていることを感じ取る事ができるので、尿意で目が覚めるのです。また、夢を見ているときも浅い眠りにあるときです。
深い眠り
深い眠りにあるときは夢は見ませんし、尿意を感じる事もありません。この深い眠りは「脳の睡眠」といわれていて、脳も眠っている状態です。この深い眠りの際に、脳はたまった疲れを解消させます。
浅い眠り
浅い眠りは「体の睡眠」と言われており、この眠りのときは筋肉が弛緩し、体にたまった疲労が解消されます。「金縛り」がこの浅い眠りの時に起こるということは有名ですね。これは、頭は起きているのに体は眠っているため、体を自由に動かすことができないためです。そのために、息苦しさ等を覚えたりします。
脳は深い眠りでしか疲労を回復できない
ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群の人は、この「深い眠り」を得られないために、肉体的な疲労は回復できても、脳の疲労はたまったままになっています。そのために、太陽が昇り、昼間となってからも、強い眠気に襲われてしまいます。眠ることでしか疲労を回復できない疲れた脳が、強制的に眠ってしまうためです。
体は静かに動かさないでいれば疲労は解消されます。しかし、脳は何も考えずにぼーっとしていたとしても、覚醒している限り疲労が回復することは無く、ますます疲れを溜め込んでしまうのです。
浅い眠りは記憶を整理して定着させる
先ほど、浅い眠りは体を休めるための眠りと説明しましたが、脳にとっても、浅い眠りは必要です。
冒頭に挙げた「睡眠の効果」の2番目の項目に、「頭の中の情報が整理される」と書きましたが、浅い睡眠の時に、脳は情報の整理を行なっています。夢はこの浅い眠りのときに見るのですが、夢は脳の中で情報の整理を行なうための作業だという説もあるのです。
睡眠不足になると、物忘れが多くなると感じた事はありませんか?これは、情報をしっかりと頭の中で整理整頓し、記憶を定着させることが出来ていないことが原因です。そして、その定着の作業を行なうための浅い眠り、すなわち、睡眠時間が足りないがために起こってしまう症状なのです。
睡眠をしっかりととり、そしてその睡眠が「質の良い睡眠」であれば、このような物忘れや小さなミスも無くなり、仕事の効率もアップします。また、日々の睡眠で疲れもしっかりと取れるので、休日に「家でぐったり」していることもなく、趣味に打ち込んだり、スポーツで汗を流したりといったプライベートな時間を持てることにも繋がり、より、「疲れない生き方」を実践していくことができるのです。