リストラを回避するための“戦略的うつ”が増加中

この記事は当ブログで取り扱うには少し毛色の違うものとなりますが、世の中にはこういった事例も実際にあるようです。

「最近うつっぽい」と感じることや、職場や友人が実際にうつ病になってしまうetc. うつとまったく無縁の生活を送っている人はむしろ珍しい昨今。でも、自分が実際にうつ病になるなんてことはさすがにないはず……と侮ってはいけない。SPA!の読者世代であるアラフォーサラリーマンは、実は最もうつになりやすい世代。うつのさまざまな原因、多様化する職場環境、休職制度の今後まで、我々を取り巻くうつの最前線に迫った!

◆リストラ回避策として“戦略的うつ”が増加中!?

詐病とは言わないが、周囲としては「戦略的」としか言えないタイミングで“うつ”の診断書を提出するサラリーマンも少なくない。

「会社で大規模なリストラの敢行が決まったときのこと。周りから見てもパフォーマンスを発揮しておらず、自分でも『俺は絶対リストラ候補になるな』とうそぶいていた40代の男性が、退職勧奨が始まるタイミングでうつの診断書を持ってきたことがあります」と話すのはメーカーで人事を担当する小出洋介さん(仮名・42歳)。

「法律的には、うつ病で休職中の人間にも退職勧奨をすることは可能ですが、万が一のことがあったら困りますし、普通はその時点で退職勧奨の対象からは外されるんです。職場復帰したタイミングで改めて退職勧奨をしようとしたところ、再度休職されてしまい……もはやイタチゴッコですね」

評価面談のタイミングで診断書を持ってくるツワモノも。通信関連会社の営業部長として働く本田克人さん(仮名・45歳)は頭を抱える。

「半年に一回の評価面談の日のこと。日頃からケアレスミスが多い部下だったので、今回は低い評価をせざるを得ない旨を伝えようと思っていました。でも、会議室に入ってくるなり、『実は“うつ”の診断を受けまして……』と診断書を提出してきて……。結局、評価面談は一切できないままに休職してしまったんです。面談もしないまま、うつの診断が出ている部下にやたら低い評価をつけるわけにもいかず、結局評価は保留のままです」

もちろん、れっきとした診断書が出ているのだから、療養に専念するのは当然なのだが、周囲としては「このタイミングで……」と思うのも無理はない。

「最近は、診断書を取るための、1万円近くする情報商材まがいのマニュアルも販売されています。あくまで“本当にうつの人が診断書をスムーズに出してもらうためのマニュアル“として売られていますけどね(苦笑)」(産業医・榛原藤夫氏(仮名))

こうした例を受けて、最近では、本人が選んだ病院での診断ではなく、「会社指定の病院での診断」を推奨する会社も増えてきているのだとか。うつリーマンの急増は休職制度に新たな波紋を投げかけているのだ。

引用元:http://nikkan-spa.jp/445635

サラリーマンの8割はうつ予備軍?でも紹介しましたが、サラリーマンの8割はうつの予備軍と言われている現状です。そういった統計を考えれば、会社の部下が突然うつ病の診断書を持ってきてもおかしくないかもしれません。

最近では、従来のうつ病とはまったく違いタイプの新型うつ病と呼ばれる疾患も増加傾向にあります。新型うつの特徴は、普段の私生活においては元気で活発的であり、趣味にも意欲的で海外旅行に行く程のアクティブさが見られます。

一方、仕事になると頭痛や動機、めまい、吐き気や倦怠感といったうつ特有の症状が現れ、遅刻や欠勤が見られるようになってしまいます。

この様に、新型うつの場合、普段の生活では症状が見られず、仕事では症状が現れるといった自覚症状がありますので、診断書の取得は可能であり、今回紹介した記事のような「戦略的」な診断書の提出も、ありえない話ではありませんね。

まっとうな企業体質であり、ブラック企業とは程遠い優良企業であっても、この様な「戦略的うつ」は十分起こりえます。紹介した記事の最後にも書かれていますが、そういった事態を避けるために、企業側が指定した病院で診断を受けるという会社も増えているようです。

しかし、会社の体質が「ブラック」であった場合、指定した病院からの診断書でなければ受け付けない・・・といったよからぬ行為の可能性も、まったく0ではありませんので、難しいところではありますね。

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