注意欠陥と多動性障害は、以前までは「微細脳症候群(微細脳障害)」と呼ばれていました。
一般的には、幼稚園から小学校低学年頃にかけて出てくるもので、発病は男子に多いことがわかっています。また、小学校低学年では、各クラスに1人はいるといわれているくらい多い病態でもあります。
発症する原因は不明な部分が多いのですが、脳になんらかの機能障害があると考えられています。
注意欠陥と多動性障害の症状
注意欠陥と多動性障害の症状は、不注意・多動・衝動性の3つの領域に分けられます。
不注意
不注意とは学校や家庭生活で支障をきたすほどの不注意で、勉強・作業・遊びに集中できない、指示に従えない、途中でやめる、大事な勉強道具をよくなくすなどがあります。
多動
多動には、授業中じっとしていない、遊んでいても騒々しい、よくしゃべるといったことなどがあります。
衝動性
衝動性とは、順番を待てない、他人の遊びや会話に割り込む、無遠慮であるなどです。
多動と衝動性がなく、不注意だけのときは「注意欠陥障害」となり、これら全ての症状が見られる場合には「多動性障害」と呼ばれます。
これらの障害は、年齢を重ねるにつれて自然と落ち着くことが多いとされていますが、近年は成人になっても病状が続くようなケースもあることが注目されています。また、通常IQは正常ですが、症状が強くて学習に支障が出る場合もあります。
周りが注意する点としては、親や教師が叱ったりすると、病状をさらに悪化させてしまう可能性があります。情緒が不安定にならないように、周囲の理解と配慮が必要となります。尚、薬物としてメチルフェニデートがある程度有効とされています。
メチルフェニデート
メチルフェニデート (Methylphenidate, MPH) はナルコレプシーならびに18歳未満のADHD患者に対して使われる、アンフェタミンに類似した中枢神経刺激薬である。慢性疲労症候群といった症状に対しても効果があるとされる。日本ではリタリン® (Ritalin®、商標登録番号第439740号) とコンサータ® (Concerta®、商標登録番号第4657942号) がメチルフェニデートを含む医薬品である。日本におけるリタリンの適応症はナルコレプシー、コンサータの適応症は18歳未満のADHD(注意欠陥多動性障害)である。なお、18歳未満でコンサータを開始した患者は18歳以降も処方できる。
引用元:wikipedia メチルフェニデートより