疲れには種類があり、「体が疲れる」という、体力的な疲れと、「精神的に疲れる」という、心の疲れ(気疲れ)があります。さらに、何かしらの病気からくる「病的疲労」があります。
風邪の引き始めによる疲れ
誰もが経験する一般的な疲れは、風邪の引き始めによる疲れではないでしょうか?体がだるい、体を動かすのがしんどい。熱を計ってみると微熱があった・・。そして、微熱だったものが38度を超えて、ここで初めて「風邪」による疲れだったと分かります。まだ微熱の段階では、体のだるさは仕事からくる疲れなのか、病気によって出ているのかが分からない場合があります。微熱の段階では、まだ判断がつきにくいものです。
もちろん、用心に越したことはないので、体のだるさを感じたら、早めに家に帰って暖かくして寝ることが大切です。単なる仕事による体の疲れであれば、たっぷりと睡眠をとれば翌日は元気になっています。でも、風邪であれば、翌日もだるさは続き、微熱も引かずに残ります。
また、翌日に風邪だとわかったとして、ここで無理をするのは危険です。風邪は万病の元で、無理をしたことで、風邪が重病化してしまうことだってあります。肺炎等の思い病気になってしまうこともあります。
重い病気による疲れ
肝臓や腎臓に何かしらの異常がある場合でも、疲れが出ます。肝臓は食べ物から摂取した栄養素を、活動エネルギーに変換し、貯蔵する重要な役割を持っています。そして、体内に入ってきた有害物質を分解・解毒して、体外に排出する役割も持っています。
腎臓は皆さんもご存知のように、血液をろ過して尿を作り、老廃物を体外に排出する役割を持っています。
このように、肝臓や腎臓の機能が病気によって、何らかの影響を受けてしまえば、エネルギーの代謝が落ちて、有害物質や老廃物が体内に残り、疲れやだるさといった体の変調が現れてきます。
糖尿病でも、インスリンの働きが悪くなるために、栄養素をエネルギーに変換することが出来なくなり、疲れや体のだるさといった症状となって、表に出てきます。
悪性腫瘍(ガン)が発生していれば、さらにこの疲れやだるさが顕著となります。一般的にガンと聞けば、痛みを連想しがちですが、実際には強い疲労感が体を襲ってくるといいます。
血液の循環が悪くなっても、体内に栄養素を届ける事が出来なくなり、「疲れ・だるさ」を感じるようになります。この場合は、血液を全身に届ける役目を担っている、心臓の機能が弱まっている可能性があります。
仕事の疲れと決め付けて甘くみてはいけない
上記で書いたように、疲れには種類があり、仕事等による体力的な疲れであったり、病気からくる疲れであったりします。ここで気をつけておきたいのが、自分で勝手に「仕事による疲れだ」と判断してしまうこと。一日寝れば大丈夫とか、徹夜が続いたり、仕事が詰まっているから精神的に疲れているんだと、自分で自己判断しないことです。
もし重病からくる疲れであれば、発見が遅れてしまえば、最悪命を落としかねない状態となってしまいます。自分の体の事は自分が一番よくわかっていると思わずに、早めに病院の診断を受けて、「疲れの原因」を突き止めることも重要となります。