趣味がこうじて、自分の好きなことで稼げるようになった人を見ると、私達は「羨ましい」「人生の勝ち組だな」と、その人を自分のものさしで評価してしまいます。
そして、「趣味が仕事になれば、きっと毎日が楽しいだろうな・・・」とか、「仕事を苦痛に感じることもないのでは」と考え、自分が携わっている仕事を比較して「つまらない」「面白くない」「もっと楽しい仕事がしたい」とついつい愚痴が出てしまいます。しかし、そもそも「面白い仕事」とはいったいどの様な仕事を指すのでしょうか。
イチローの名言にみる仕事に対する考え方
例えばプロ野球選手の場合。自分がずっと打ち込んできた大好きな「野球」によって富や名声を得て、「楽しそう」とか「羨ましい」と我々一般人は思います。しかし、その実際は素人が考える程甘いものではありません。
毎日の辛い練習に耐え、厳しい競争を勝ち抜きスタメンに名を連ねる。しかし、自分よりも努力して実力のある選手が現れると、スタメンの座も危うくなる。怪我との戦いや試合での大きなプレッシャー、緊張感、厳しい観客からの目線等・・・。素人から見れば羨ましく見える世界であっても、内情は非常に厳しく辛い環境にあるわけです。
そりゃ、僕だって勉強や野球の練習は嫌いですよ。誰だってそうじゃないですか。つらいし、大抵はつまらないことの繰り返し。でも、僕は子供のころから、目標を持って努力するのが好きなんです。だってその努力が結果として出るのはうれしいじゃないですか。
数々の記録を打ちたて、今もなお一線で現役を続けるイチロー選手の名言の一つです。この言葉からもわかるように、プロ野球の世界は楽しいことよりも辛いことの方が多いと言われています。
しかし、これはプロ野球に限ったことではありません。会社勤めの人や個人事業主、フリーターに至るまで、どの様な職種であっても楽をして対価(お金)を得ることはできません。対価を得るためには、辛いことも苦しいことも経験し、それに耐えなければなりませ。
一見華やかに見えるプロ野球の世界であっても、絶え間ない努力や想像を絶するような苦労が伴ってきます。楽しいことよりも嫌なことの方が多いわけです。しかし、先ほどのイチロー選手の名言の中では、「目標を持って努力するのが好き」とあります。さらに、「その努力が結果として出るのはうれしい」と続きます。
ここから分かることは、同じ境遇にあったとしたとしても、その人の考え方や捉え方一つで「面白く」もなり、「つまらなく」もなる。ということです。仕事が「つまらない」と感じるのは、自分の心の中での感覚であって、仕事そのものが「つまらない」というわけではありません。
私達は、自分が満足できないことがあれば、それを何かのせいにして自分の心を守ろうとします。現在自分が置かれている境遇に満足出来ていない場合、例えば「仕事がつまらない」ことを理由にして、心の中の鬱憤を晴らそうとします。
その鬱憤が愚痴として口から出てしまうわけですが、仕事を面白くするのも楽しくするのも、全ては自分しだいです。先ほどのイチロー選手の名言のように、苦しくて辛い中であっても、心の持ち様によって「仕事を楽しく、面白いもの」に変換することができます。
一方、「辛い」「楽しくない」と考え続けることで、仕事は益々つまらないものになってしまいます。つまらないと感じて行う仕事には、やはり疲労感がつきまとってしまいますので、「常に仕事に疲れている」と感じる場合、自分の仕事に対する考え方を一度見つめなおしてみましょう。
また、「仕事に対する姿勢のありかた」も重要な要素です。以下の記事では、「仕事が出来る人になる30の方法」を紹介した記事となります。この30の言葉が、明日以降のあなたの仕事を「面白く」するためのヒントになるかもしれません。
「病は気から」という言葉があるように、仕事を面白くするのもつまらなくするのも、あなたしだいなのです。