アルコール関連障害の治療と対策

この記事の所要時間: 330

アルコール関連障害の治療は急性中毒の際の「解毒」、依存症の場合は「禁酒活動」、そして「精神症状の治療」の3つからなります。また、対策としては「予防的な活動」が重要となるでしょう。

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解毒治療

アルコールを体外に排泄する治療が解毒治療です。輸液や利尿薬を使用して、アルコールを体外に排出されやすい状態にします。

そして、輸液や利尿剤の利用と同時に、離脱症候群や身体合併症の有無を見極めることも重要となり、必要に応じてそれらの治療も行います。

その後、体の回復とともに、依存症の治療である断酒活動に移ります。

断酒活動

依存症の治療の中心として、断酒は必ず成功させなければならない治療のひとつです。しかし、そのためには多くの要素が絡んできます。

本人の自覚と治療意欲

アルコール依存症に陥ってる本人には、「自分が依存症になっている」という自覚が無い人が多いのが実情です。なので、まずは本人にしっかりとアルコール依存症であることを自覚させることが重要です。

解毒治療、身体疾患の治療、度重なる問題行動などが治療導入のきっかけとなります。

家族の協力

本人の自覚がない場合であっても、家族が保健所や精神保健福祉センターでの酒害相談を利用することから治療が開始される場合も少なくありません。

家族には依存症は病気であること、治療の鍵は家族の対応が大切であること、具体的には「共依存」と呼ばれるような巻き込まれの状況を克服することなどが求められます。

断酒会やAA等の自助グループへの参加

病気の克服の過程において、専門家の助言も大切になってきます。仲間との語らいや忠告も力を発揮する事が多いといわれています。

断酒会は日本で生まれた自助組織では、定期的に例会が開かれ、原則的には家族とともに参加します。

AA(アルコホーリクス・アノニマス:Alcoholics Anonymous)は、アメリカで生まれたアルコール依存症をもつ人の組織で、世界に広がった飲酒問題を解決したいと願う相互援助の集まりです。略して AA と呼ばれています。

AAに参加しているメンバーは匿名で参加が可能で、メンバー同士が皆平等であり、役員が存在しないこと等も主な特徴といえます。

嫌酒薬等を利用した薬物療法

シアナミドと呼ばれる、アルコールの代謝を阻害して人工的に「悪酔い」の症状を起こさせる薬を服用し、飲酒が嫌にさせるという治療方法です。毎日の服用を自ら行うことで、断酒の意志の強さを確かめるという効果があります。

社会復帰援助活動

度重なる問題行動のために、社会の信用が無くなってしまい、仕事を失ったり、職場への復帰が困難になることが多々あります。また、家庭復帰が困難であったり、家庭が崩壊してしまう場合もあります。

入院治療だけでは、これらの問題を解決することは困難であるといえます。そこで、病院や診療所、精神保健福祉センターや保健所(酒害相談)、自助組織、職場などが支援のためのネットワークを組むことが大変重要となります。

精神科治療

アルコール離脱症候群やアルコール精神病の場合、しばしば精神科治療が必要になることがあります。

離脱症候群が見られる場合は、抗精神病薬による鎮静と、安全な環境での観察、そして十分な補液などが行われます。

アルコール精神病によって被害妄想や幻聴といった症状が見られる場合は、抗精神病薬による薬物療法が加味されます。

予防活動

予防活動は、お酒に関わる情報が本人の目や耳に届かないようにする努力(CM(コマーシャル)や自動販売機の制限)や、適正飲酒をすすめるような啓発的な運動、スクリーニングテストを用いた依存の早期発見と早期対策等、予防活動には色々なレベルの活動があります。

日本では、飲酒者に対して甘い傾向があります。飲んで初めて本音で話せるといった対人面の特徴も然り、飲酒時の少々の問題行動も許容されがちです。

しかし、我慢の限界を過ぎると、一転してどうしようもない酒飲みだと拒絶するようになる等、こういった周囲の反応や態度も問題とされているのです。

予防活動においては、依存の初期の段階で相談に繋げる等、周囲の毅然とした態度も非常に重要であり、最も肝心な部分でもあるのです。

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